シャープ MZ-80B
* まゆらの家 *
黒うにゅう: 前回からかなり間が空いたが、研究室の時間だ。 |
まゆら:
最近サボリすぎだよ~。 で、今日のお題は? |
黒うにゅう: 久々にハード紹介でもやるか。 |
まゆら: 今回はMZ-80Bだね。 |
黒うにゅう:
MZ-80Bは、1981年4月にシャープから発売されたPCだ。 CPUはZ80A/4MHz、RAMは64KB。グリーンモニタ内蔵で、値段は278,000円。当時の水準からすると、高めの価格設定だな。 ちなみに型番のBという文字は、ビジネスのBらしい。要するに本来はビジネス向けに作られたということだ。 |
まゆら: 値段は高いのに、BASICが入ってないんだよね。 |
黒うにゅう: 当時のシャープのマシンは、「クリーン思想」といって、OSや言語等の基本ソフトを後からロードする設計になっていた。今のWindowsマシンと同じようなモンだな。 |
まゆら: 色んなソフトが使えるのはいいけど、メディアがカセットだから、ロードするのに何分もかかるのがツラいよね~。 |
黒うにゅう: そうは言うが、MZのカセットデッキは高性能だぞ。当時はFDDが高かったから、カセットには随分世話になったもんだ。 |
【主な仕様】
- CPU
Z80A(4MHz)
リセット/①パワーオンリセット(IPLスタート)②プログラムリセット(IPLスタート)③マニュアルリセット(RAMの内容を保障)④マニュアルIPLリセット(リセット+イニシャルプログラムロード)
インタラプト/マスカブルインタラプト(モード0,1,2)
ノンマスカブルインタラプト使用可能で外部入出力ポートに開放
PIOコントロールによるキー割り込み可能- ROM
BOOT ROM(2k・イニシャルプログラムローダ)
C-G ROM(2k・キャラクタジェネレータ)- RAM
メインメモリー/64kバイト標準実装
キャラクタ/V-RAM(2k)
グラフィック/V-RAM GRPH I・V-RAM GRPH II(各8k・オプション)- CRTディスプレイ
CRT/グリーンフェイス10インチ
スクリーン構成/40桁×25行・80桁×25行(2モード可変)
キャラクタ・フォント/8×8ドットマトリックス/キャラクタ
①ASCII準拠ローマ字64種②ASCII準拠反転文字36種③擬似グラフィック35種類他
付属機能/カーソル機能、タブレーション機能、リバース機能
ノングレアスクリーン付
グラフィックスクリーン構成(オプション)/320×200ドット、任意のドットのセット・リセット可能(2エリアをオプションで持てる)- カセットテープレコーダー
データ転送方式/シャープPWM方式、データ転送速度/2000ボー、コントロール/ソフトタッチキー(FF・REW・STOP・EJECT)、ソフトウェアコントロール(READ・WRITE・FF・REW)- キーボード
スキャンシステム/ソフトウェアスキャン(コントローラー:PIO)
キー構成/ASCII準拠配列キーボード・10ディファイナブルファンクションキー・テンキー・4カーソルコントロールキー- 拡張端子
シグナル/アドレスバス・データバス・コントロールバス(Z80A)・I/Oコントロール信号
40端子・独立6ソケットポート(オプション)- 電源
AC100V±10%(50/60Hz)、消費電力65W- 使用状態
温度/使用時:0℃~35℃、保存時:-15℃~60℃、湿度/使用時:80%以下- 寸法・重量
450mm(幅)×520mm(奥行)×270mm(高さ)・約16kg- その他
時計機能内蔵・音楽機能内蔵・サウンド出力400mW
黒うにゅう:
スペックはこんな感じだな。モニタこそグリーン一色だったが、当時としては高性能なマシンだった。 特にスピードは、競合機と比べてもトップクラスだったと言える。 |
まゆら: でも、標準だとグラフィックボードや拡張ポートが付いてないんだよね。 |
黒うにゅう:
グラフィックカードは一枚39000円もしたから、オプションにすることで本体を安く抑えようとしたのかもな。 ちなみに後継機のB2では、グラフィックが標準で付いてくる。 |
まゆら: カラーは出ないの? |
黒うにゅう: カラーディスプレイユニットとカラーモニタをつなげば、最大256×192・8色のカラー表示もできるが、一式揃えるとベラボーな金額になる。一般人がサクっと買えるような代物じゃないな。 |
黒うにゅう:
MZ-80Bの外観は、シルバーと黒を基調とした直線的なデザインで非常に美しい。 格好良さという意味では、これとMZ-2000がシャープの旧機種の中では最高峰だろう。 |
まゆら: 初めて見た時は、すごく未来的な感じがしたよね~。 |
黒うにゅう:
上の画像は、正面・側面・上面から見た様子だ。 キーボードの色付きのキーは、青がファンクション、黄色がカーソル、緑がカセットコントロールとなっている。 |
黒うにゅう:
で、こっちは背面から見た状態だ。 スイッチ類は、左上からボリューム、画面明るさ調整、IPL、リセット。 下には電源スイッチと電源コネクタ、拡張スロットがある。見ての通り、拡張カードを挿さないと外部機器は何も接続できない。 |
黒うにゅう:
MZ-80Bのメンテは、ボンネットのように背面から筐体を開けて行う。 モニタ等の危険な箇所に触れることなく、安全に拡張やメンテができるのは良い配慮だな。 |
黒うにゅう:
背面から内部を覗いた状態だ。 左下が電源部、右下がメインの基板だな。 右上に付いてる基板は、オプションのグラフィックRAM-Ⅰだ。 拡張ボードを挿す場合は、手前の空間に拡張ポートを増設しなきゃならん。このくらい標準で付けろって感じだがな。 |
黒うにゅう:
上は増設FDDとプリンタ、下はマニュアルと拡張カード類だ。見てわかるが、どれも結構な値段だな。 何に使うかにもよるが、ゲーム目的ならグラフィックRAMだけあれば何とかなるだろう。 |
まゆら: それじゃ、さっそくゲーム…… |
黒うにゅう:
をやろうと思ったんだが、デッキがイカレてテープを噛んじまった。 修理するまで使えそうにないな。 |
まゆら: じゃあ、FDDは? |
黒うにゅう: コイツはずっと前に壊れたっきり、手をつけてない。やっぱり修理だな。 |
まゆら: あー……。 |
黒うにゅう: というわけで、ソフトの方はまたの機会にな。 |